ノーペダルズの手掛けたストライダーカスタムが有名になりつつあったある日、雑誌の取材の話がきた。ストライダーカスタムの特集である。私はすぐさまこの依頼をお受けしたが、チームメカニックの岩ちゃん(メガネノーズ)から待ったがかかった。当時のハンドルカスタムには安全性に若干の不安があったからだ。それはステムの固定する際にスターファングルナットを使用していたが、激しい乗り方をすると徐々に緩みが生じてハンドルが曲がってしまうことがあったのだ。

不完全なカスタムを広めてしまうことを避けるため、ステムの固定方法については非公開にしておこうと言う話もあったが、取材前日に岩ちゃんから「完全に固定する方法が見つかったかもしれない」との連絡があった。

KUWAHARA マルチプレッシャーアンカー

取材当日、岩ちゃんが持ってきたのが「KUWAHARA マルチプレッシャーアンカー」である。ネジを締め込むことにより径が広がりステムをしっかり固定することが可能となった。

この取材を機にノーペダルズ=ストライダーカスタムが広まることとなった。さらにノーペダルズは誰もが安全にカスタムを楽しめるよう当時サポートしてくれていたSTORMYにハンドルカスタムセットの販売を提案し、同時に説明動画、説明書の作成に着手した。このセットは空前のハンドルカスタムブームの火付け役となり、その後、ストライダージャパンや様々なメーカーからハンドルカスタムのパーツが発売されることとなった。

nopedals history, カスタム ,

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です